Genelecがサポートするモータースポーツの「かっこいい」世界観 - ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS
1997年に世界に通用するドライバーを発掘・育成するためのプロジェクトとして、その歴史をスタートさせたARTA。ARTA MECANICHS & INSPIRATIONSは、このARTAを付加価値のあるブランドとして再構築していく過程で誕生しました。そのきっかけは、鈴木亜久里氏、そしてオートバックスのモータースポーツへの強い想いが関係しています。
大山「ARTAはそもそも、モータースポーツを盛り上げたいという想いをまず第一に持っています。それと、鈴木亜久里さんの "レースをやっているんだから、かっこよくないとだめだよね" という想いもありました。つまり、皆様が憧れるようなモータースポーツの世界観を、しっかりと作っていかなければならないという必要を強く感じていたんです。そこで、ARTAをしっかりとブランドとしてリブランディングしていこう、と現在に至っています」
ARTAの世界観を表現する中で重要な要素となったのは、"レース本来が持つかっこよさ" の表現でした。このことをベースとして、ARTA MECHANICS & INSPIRATIONSをオープンする場所から内装、そして空間としての雰囲気までの全てが決定されていくことになります。
倉庫を改装し、どこかガレージを感じさせるインダストリアルな雰囲気の店内には、メイド・イン・ジャパンのカスタム・カー・ブランド「ARTA MECHANICS」の第一弾として2022年のオートサロンで発表された、HONDA NSXをベースとする「LEGAVELO」と、今年2023年に発表されたGR86ベースの「VIGALE」、そして "移動着" としてデザインはもちろん、素材から機能面まで徹底的に考え抜かれたアパレル・ライン「ARTA CVSTOS(クストス)」のアイテムが並びます。
大山「ブランドとしてモータースポーツのタフさや、インダストリアル感を表現できる場所という意味で、最適解となったのが倉庫をリノベーションするということでした。とはいえ、いわゆる我々のターゲット層で、エグゼクティブの方となると東京都心の方が中心となります。ですので、都心からアクセスがいい、なおかつ車で来やすい、そして倉庫街というのが自ずと条件となって、新木場というこの場所が候補に上がってきました。それとこの新木場は主に木材の街という印象がいまは強いと思いますが、そこに我々がお店をオープンさせていただいて、しっかりブランディングをしていけば、"新木場=ARTA"というイメージに繋げていくことができるんじゃないか。このことが最後のひと押しとなって、この場所となりました」
ARTA、そしてオートバックスとしても極めて重要な意味を持つこの店舗で採用されたのが、Genelecの設備/店舗向けスピーカーとなる4000シリーズの4020です。東京都内でありながら実に広々としたゆとりある空間全体を、心地よく音楽で包み込むように合計6台が配置されています。
大山「店舗名にARTA MECHANICS & INSPIRATIONSとあるとおり、私達はこの場所でお客様にインスピレーションを与えるような "体験の価値 " を提供したいと思ってます。そのなかで重要なのは、やはり空間です。この空間にとって、スピーカーは本当に大きな役割を果たしています。かける音楽についても、臨機応変に変えています。やはりその時のムードとか、"イベントをする時はこういう音楽を" といったように、目には見えませんが、音は空間を演出する一番大きなツールとして重要視しているんです」
しっかりと音が聴こえるのに、いざ接客する時もきちんと会話ができる。
店内でかかっている楽曲は、いくつか用意されたプレイリストからその日の雰囲気に合わせてスタッフが選曲して再生しています。Genelecのスピーカーには、オーディオ信号を検知して自動的に電源のオン/オフを切り替えるISS自動スタート機能が備わっているため、オペレーションも非常に簡単だと話します。
大山「BGMをかけている時に特に感じるのは、お店のどこにいても均一に音が聴こえるということです。しかも、お客様との会話など、店内でのコミュニケーションを邪魔することも決してありません。当然、お客様も居心地の良い空間であることが大事なので、この点は非常に大切です。しっかりと音が聴こえるのに、いざ接客する時もきちんと会話ができる。これは当たり前と思われるかもしれませんが、すごいことだと思います」
壁から床、天井など内装の全てに徹底的にコンセプトを貫いたARTA MECHANICS & INSPIRATIONSにとって、デザインや設置性の高さも極めて重要な要素です。この点においても、エンクロージャにリサイクル・アルミニウムを採用したGenelecスピーカーは、非常に魅力的だったと話します。
ARTAの世界観を表現するために、最適な設置場所を検討できたのだと思います。
大山「まずは、店内の雰囲気を邪魔しないデザイン、サイズ感なのにしっかりと音がでてくる。質感も上質で、アルミのボディは洗練された車のイメージとも良くマッチしていると思います。これは後から耳にした話にはなりますが、アルミのボディの採用によってサイズを小さくしながらも豊かな音を再生できること、それとシーリングやウォール・マウントなど様々な取り付け用の金具が用意されていることも魅力だと思います。こうした特徴があるからこそ、ARTAの世界観を表現するために、最適な設置場所を検討できたのだと思います」
ARTA MECHANICS & INSPIRATIONSでは、カスタム・カーやアパレルの展示/販売を行う場所ではありますが、それ以上に想いが強いのが、「お客様同士のコミュニケーションの場所」としてのこだわりです。店内ではスーパーGTのパブリック・ビューイングを始めとしたイベントも積極的に行われています。
大山「正直、スーパーGT自体はお客様ご自身の環境でも見られるものです。そこをあえて、ここまで来て楽しんでいただくという価値は、この大きな映像と上質な音、そしてこの空間で一緒に応援するということにあると思います。ARTA MECHANICS & INSPIRATIONSという場所がお客様同士のコミュニケーションの場になって、インスピレーションを受けることができる。その意味でも、このパブリック・ビューイングは重要です。レースは車のエキゾースト音がメインになるんですけど、このスピーカーはレースのあの音に合ってると感じていますね。スピーカーが良くないと、風の音ばかり目立ってしまったり、さらに実況も重なってくるので綺麗な音にはなりません。それに対して、Genelecのスピーカーはクリアに、聴きたいと思う情報を引き出してくれる印象を持っています」
大山「現在は土屋圭市さんの86が展示してあるパブリック・ビューング・スペースも、実はその都度展示を変えています。ただし、テーマを設けるようなことはあえてしていなくて、そこはもう単純に "価値のあるものを" と考えています。ARTAのカスタム・カーやアパレル、それと音までこだわって世界観を作り上げたこの場所にお客様が集まって、インスピレーションを受けながらモータースポーツをもっと楽しんでいただければと思っています」
※展示車両は取材時のもので、現在は変更となっています。
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