Genelec - ART FOR GMS "RIKOHS"

ALL DAY GALLERYART FOR GMS "RIKOHS"Genelec

生花とオルゴールを組み合わせたフラワーオルゴール(花器)のギフトを生み出したガラス作家のRYUTEN。その共鳴機構で特許を取得し、現在はそのノウハウを用いたスピリチュアル・ランプによる照明デザインを展開しています。そのコンセプトは、音と光の融合です。

ALL DAY GALLERYで開催されているインスタレーション『ART FOR GMS “RIKOHS”』は、このRYUTENのコンセプトを、プロジェクション・マッピングを使用した映像と立体音響による音楽によって表現。ステンドグラスによる新たな世界観を創出しています。

「新しい立体音響空間の表現」を可能としたGenelecスピーカー - ART FOR GMS "RIKOHS"


インスタレーションで使用される映像は、ニューヨークやヨーロッパなど海外を中心にデジタル・アートや映画・CMなどの映像制作、空間デザインおよび設計を手掛けるYUUSUKE FUJIKAWAが担当。そして来場者の体験にとって大きな意味を持つ立体音響によるサウンドは、音楽家でありDJ、エンジニア、そしてプロデューサーとして数々の実績を持つ江夏正晃氏が手掛けています。

『ART FOR GMS "RIKOHS"』で使用される音楽作品は、4つのスピーカーで6つのディメンションを構成。音がねじれていくような、複雑な世界感を作為的に作り出しています。この表現を実現するために採用されたのが、Genelecのスピーカーです。

「新しい立体音響空間の表現」を可能としたGenelecスピーカー - ART FOR GMS "RIKOHS"


「現在は多スピーカーで立体音響の音場を作ることが多いですが、今回はあえて4つのスピーカーで4辺+2対角の6つのディメンションで空間を作るという手法で立体音響作品を制作しました。これはシンセサイザー・メーカーであるREONの荒川氏の考案で、作為的に作ることから“シンセティック立体音響空間”と名付け、コンテンツによって既存の立体音響とは違った不思議な世界観が展開されます」

江夏氏は世界初となった7thオーダーのハイレゾ・アンビソニックス・アルバムを制作するなど、様々な立体音響の制作に携わってきました。そんな豊富な経験を持つ彼が、今回のインスタレーションでGenelecを使用する理由を次のように語ります。

GenelecGLM

「4つのスピーカーで複雑な空間を作為的に作るとなると、環境によっては表現されるサウンドが大きく変化してしまいます。GenelecのSAM(Smart Active Monitor)スピーカーを使う理由は、GLM(Genelec Loudspeaker Manager)ソフトウェアよって、かなり正確に音場を補正できるからです。制作する場と発表する場での作品の聴こえ方が違ってしまっては、作品性が失われてしまいます。これはとても大切なことで、作為的な表現をするからこそ、正確なモニター環境が必要になるという結論に至りました」

「新しい立体音響空間の表現」を可能としたGenelecスピーカー - ART FOR GMS "RIKOHS"


GLMソフトウェアは、設置された空間でのスピーカーの鳴り方を測定/解析し、その上で最適化させるスピーカー・マネージメント・ソフトウェアです。今回のようなアート・インスタレーションでも、そのメリットは大きいと江夏氏は話します。

「新しい立体音響空間の表現」を可能としたGenelecスピーカー - ART FOR GMS "RIKOHS"


「実際、今回の作品でGLMによるスピーカー補正のオン/オフを聴き比べてみると、その違いは誰にでも認識できるほどの差異が生じます。立体音響と言えばDolby Atmos、Ambisonicsなど様々なフォーマットがありますが、いかにリアルにリッチな空間を演出するかというベクトルにマーケットは向かっています。そんな中、アートの世界においてはもっと積極的に、既存の手法にとらわれない方法で、立体音響を表現してもいいのではないかと模索しておりました。Genelec、そしてGLMがなければ、今回の立体音響システムは成立しなかったと言っても過言ではありません」

『ART FOR GMS “RIKOHS”』は、2023年5月28日(日)までの開催です。ステンドグラスと映像、そして音で生み出された全く新しいその世界観を、ぜひご体感ください。

「新しい立体音響空間の表現」を可能としたGenelecスピーカー - ART FOR GMS "RIKOHS"



ART FOR GMS "RIKOHS"

■展示詳細 

会期 : 2023年5月20日(土) — 5月28日(日)
会場:ALL DAY GALLERY
〒154-0023 東京都世田谷区若林4丁目8−3 ハイム勢 1F ALL DAY 地下