4436A Smart IPペンダント型設備/店舗向けスピーカー
音圧レベル
104 dB
アンプ出力
50W 低域(クラスD) + 50W 高域(クラスD)
周波数特性
58 Hz - 39 kHz (-6 dB)
周波数特性の精度
± 2.5 dB (70 Hz - 20 kHz)
質量
5.5 kg / 12.1 lb
接続端子
1 x RJ45 Dante / AES67入力
1 x ユーロブロック アナログ 入力
4436A Smart IP ペンダント型設備スピーカー
技術仕様
Smart IP 4436Aペンダント型スピーカーは、天井の高いオープン・スペースでの使用を想定し、商業施設やオフィス、宿泊施設等の設備/店舗向け用途に特化して開発されました。優れたデザイン性と最高品質のサウンドを併せ持ち、狙ったエリアへ音声を適切に届けることができます。エレガントかつ耐久性に優れたスチール製ペンダント型デザインの2ウェイ・スピーカーとなる4436Aは、プレミアムな設備音響プロジェクトに優れた価値を長期にわたり提供します。ブラックまたはホワイトの配色から選択可能です。
システム仕様
周波数特性
70 Hz - 20 kHz (± 2.5 dB)
低域カットオフ -6dB
58 Hz
高域カットオフ -6dB
39 kHz
音圧レベル
瞬間最大音圧レベル 軸上、半空間、1m、100 Hz ~ 3 kHz
≥104 dB
残留ノイズ
質量
質量5.5 kg (12.1 lb)
サイズ
高さ
237 mm
幅
294 mm
奥行き
0 mm
ドライバー
ドライバー・タイプ
コーン
直径
130 mm
ドライバー・タイプ
メタル・ドーム
直径
19 mm
アンプ部
アンプ
50 W クラスD
50 W クラスD
メイン電圧
PoE+/PoE
信号処理部
接続端子
入力 1 x RJ45 IP ネットワーク・インターフェース(Power over Ethernet and Audio over IP) 1 x ユーロブロック アナログ入力
入力 オーディオ入力(10 kΩ、バランス)
製品バリエーション
製品コード
詳細な技術仕様はオペレーティングマニュアルをご覧ください。
スタイルとサステナビリティを追求
フィンランドで設計・製造された4436Aは、美しい外観と最高水準のサステナビリティを両立しています。環境への影響を最小限に抑え、極めて堅牢な構造を特徴とします。魅力的なサウンド体験と、長期にわたる高い信頼性を提供する、吊り下げ(ペンダント)型の高品質オーディオ・ソリューションです。Genelecでは、世界的な工業デザイナー、ハッリ・コスキネンとスピーカーを共同開発しています。業界をリードするGenelecの音響技術とハッリ・コスキネンのミニマルな北欧的デザイン・センスが融合し、ピュアなサウンドと美しいデザインによる妥協のないコラボレーションを実現しています。
妥協のないサウンド・クオリティ
およそ半世紀にわたり、プロフェッショナル・モニタリング・スピーカーの分野におけるリーディング・カンパニーであるGenelecは、高い信頼性と、精細で豊かな最高品質のサウンドによるスタジオ・モニター、ホーム・スピーカー、そして設備/店舗向けスピーカーを包括的に提供しています。ゲストを楽しませる魅力的なオーディオ体験を必要とするあらゆる場面で、GenelecのSmart IPシリーズは最高の選択肢となります。プロジェクトでの様々な厳しい要求を満たすように設計・製造された堅牢で柔軟なシステムは、長期にわたり信頼性の高い運用を実現します。
Smart IP
Smart IPは、電源(PoEまたはPoE+)、オーディオ信号、システム管理のすべてを1本の標準的なLANケーブルで実現する、Genelec独自の拡張性のあるオープン・IPネットワーキング・プラットフォームです。パフォーマンスを犠牲にすることなく、スピーカー、部屋、ゾーン、システム・レベルに関する詳細な設定、モリタリング、キャリブレーションを行うことができます。4436Aを含む各モデルは、優れた透明性と明瞭性、均一な音響バランスによる最高レベルのサウンドを再生することができます。また、同一ネットワーク内にある他のSmart IPモデルと自由に組み合わせることができ、DanteやAES67ストリームを完璧に再生することが可能です。
簡単な設置
4436Aは、電源供給、オーディオ信号の伝送、システム管理を1本のLANケーブルのみで実現し、付属する長さを調整可能な吊り下げワイヤーを用いて簡単に設置が行えます。Smart IP マネージャーは、ネットワーク内の機器を検出し、スピーカー、部屋、ゾーン、オーディオ・チャンネルの詳細な構成およびステータスのモニタリングを行います。直感的に操作できるiOSおよびAndroidデバイス用アプリSmart IP コントローラーで基本的なシステム機能をコントロールでき、よりシンプルに日々の運用を行うことができます。また、パブリックAPIコマンド・セットと自由に利用できる一連のドライバーを使うことで、一般的なオートメーション・システムとの統合を容易に実現できます。
Smart IPシリーズがグッドデザイン賞を受賞!さらにグッドデザイン・ベスト100にも選出
Genelecの設備/店舗向けスピーカーSmart IPシリーズが、2024年度グッドデザイン賞を受賞し、さらに審査委員会により特に高い評価を得た100件に贈られるグッドデザイン・ベスト100に選出しました。Smart IPシリーズは、11月1日(金)から11月5日(火)まで東京ミッドタウン各所で開催されるグッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2024」にて特別展示されます。また、受賞デザインの中から、審査委員が審査会場で気になったもの、目に留まった個人的なお気に入りなどを紹介する特別展示企画「私の選んだ一品2024」にも選出され、10月16日(水)よりGOOD DESIGN Marunouchiでも特別展示されます。
最高品質のサウンド
- 4436Aは、非圧縮低遅延のAoIP(Audio-over-IP)やサブマイクロ秒レベルのスピーカー同期に対応し、正確な音響イメージを実現します。また58 Hz~39 kHzの周波数レスポンスを実現する独立した2系統の50W クラスDアンプが、130 mm(5 1/8インチ)ウーファーおよび19 mm(3/4インチ)メタル・ドーム・ツイーターを駆動します。
- 独自の内部電源技術を備え、必要な時に104 dBという驚異的な瞬間音圧レベルを2ウェイ方式のスピーカーからいつでも出力可能です。
- アクティブ設計により、外付けのアンプや煩雑な接続ケーブルを使用せずに、最適なオーディオ・パフォーマンスが得られます。
設計について
- 4436AはGenelec初のペンダント型スピーカーとして、世界的な工業デザイナー、ハッリ・コスキネンと共同で開発されました。ブラックとホワイトの仕上げから選択でき、付属の吊り下げワイヤーを使って簡単に吊るすことができます。
- フィンランドの厳格な品質管理システムのもとでサステナブルに設計・製造され、Genelecの優れた技術サポートを受けることができます。信頼性、柔軟性、設置のしやすさを考慮して作られており、長期にわたり確実な運用を保証します。
Smart IPの特徴は?
- PoEおよびPoE+を採用し、性能を犠牲にすることなく1本のLANケーブルのみで接続を実現
- オープン・オーディオおよびIP規格に対応し、DanteおよびAES67のストリームに対応
- 非圧縮/低遅延の妥協なき高品質オーディオを各スピーカーに直接ストリーミング
- 正確な音響イメージを再現するサブマイクロ秒レベルのスピーカー同期
- 室内の音響補正および位相整合ツールのフルセット・ツールを各スピーカーに搭載
- サード・パーティ製オートメーション・システムと容易に統合できるパブリックAPIのコマンド・セットにフル対応
- Genelec Smart IP マネージャー・ソフトウェアおよびSmart IP コントローラー・モバイル・アプリを利用可能
- 定評あるGenelecサウンドおよび製造品質
主要な技術 ※アイコンのクリックで詳細を表示
Audio over IP
PoE電源
Smart IP マネージャー
アクティブ・クロスオーバー
DCW™ テクノロジー
ISS™ テクノロジー
MDE™ テクノロジー
最適化されたアンプ
保護回路
レフポート・デザイン
多様なマウント・オプション
Audio over IP
高度にネットワーク化された現代に対応するため、IP オーディオ・ストリームをサポート。
ネットワークを活用したオーディオ伝送の爆発的な成長が進む中、8430A(生産完了)の接続性はオーディオのプロフェッショナルが信頼を寄せるGenelecの精度と明瞭性を備えたAoIPストリームによるダイレクトなモニタリングを可能としました。
Smart IP設備スピーカーは、RavennaやDanteと互換性のあるAES67ストリームをサポートし、要求の厳しい設備音響市場へ向けてのラインナップを取り揃えています。Smart IPは非圧縮の低遅延オーディオを各スピーカーへ直接ストリームし、サブマイクロ・レベルで同期。確かな音響イメージを実現します。
PoE電源
Smart IPスピーカーは、Power-over-Ethernetにより1本のLANケーブルで素晴らしい性能を提供します。
Smart IPスピーカーは、広く普及しているPoE+およびPoEテクノロジー規格に対応。IEEE 802.3at(30W)を推奨しています。IEEE 802.3af(15W)では、最大出力を維持できる時間が短縮されます。
Smart IPは、独自の内部電源で駆動する仕組みを利用。従来のあらゆるPoEテクノロジーをベースとしながら、より高い音圧レベルを実現しています。事実、Smart IPは必要なタイミングでいつでも最大音圧レベルを発生させることが可能で、中小規模のオーディオ・システムに十分な電力を供給することができる世界初のシステムです。
この内蔵電源は、電力を蓄積した上で実際のオーディオ信号、音楽、スピーチの再生を可能とします。オーディオ信号は動的に変動します。従って、最大出力での再生は持続時時に制限を持つものの、実効平均電力レベルやRMS電力は、通常よりもずっと低くなります。
Smart IPスピーカーは、標準的なLANケーブル1本で駆動するPoEを採用することにより低消費電力を実現すると共に、ケーブルの必要数を少なく抑えることができるため、サステナブルで良心的な価格のスピーカー・ソリューションを提供します。
Smart IP マネージャー
Smart IPネットワークに接続されたスピーカーをトータルにコントロールする、強力なソフトウェア。
インストーラーのニーズに応えるため、Smart IPマネージャーはデバイスの検出、ルーム・イコライジング、システムの構成、ステータスのモニタリングなど、設備におけるオーディオの問題を解決するためのソフトウェア・ツールを提供しています。これによりインストーラーは作業時間を大幅に短縮することができ、音響的に厳しい環境においてもSmart IPスピーカー・システムが常に優れた解像度と明瞭性で動作することを保証します。
Smart IPマネージャー・ソフトウェアは、インストーラーがシステムのセットアップ時に使用するために設計されており、部屋、ゾーン、スピーカー、オーディオ・チャンネルをほぼ無制限に設定することが可能です。その後、パブリックなAPIコマンドを使用して、Smart IPスピーカーをハウス・オートメーション・システムと連携させ、音量、電源のオン/オフ、スピーカーの動作、事前設定などのシンプルなパラメーターをエンドユーザーの手でコントロールできるようにします。
厳しい音響環境に対応するためSmart IPマネージャーはスピーカーの内部DSPと統合し、有害な室内音響を補正するイコライジング、ディレイとレベル調整のコントロールを可能にします。また、スピーカーに内蔵されたメモリにより設定を瞬時に呼び出し、あらゆる環境に迅速かつ正確に対応することができます。
信号レベルが低い場合に動作するアクティブ・クロスオーバー
電子音響クロスオーバーは、オーディオ信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれを独自のパワー・アンプに供給し、そこから特定の周波数帯域に最適化された専用のトランスデューサーに接続できるようにします。
アクティブ・クロスオーバーにはデジタルとアナログがあります。Genelecのデジタル・アクティブ・クロスオーバーには、ドライバー保護、ディレイ、イコライゼーションといった付加的な信号処理が含まれています。
Genelecのアナログ・アクティブ・クロスオーバー・フィルターには、パワー・アンプの入力に適した低い信号レベルで動作する電子部品が使用されています。これは、パワー・アンプ出力の高い信号レベルで動作し、強い電流や場合によっては高い電圧を扱わなくてはならないパッシブ・クロスオーバーとは対照的です。
典型的な2ウェイ・システムでは、アクティブ・クロスオーバーにはウーファーに1つ、ツイーターに1つの計2基のパワー・アンプが必要です。
アクティブ・クロスオーバー・デザインにはいくつもの利点があります:
- 周波数特性がドライバーの電気的特性や駆動レベルの動的変化の影響を受けなくなります。
- 使用している特定のドライバーに対して各出力周波数特性を微調整する柔軟性と精度が高まります。
- 各ドライバーには専用の信号処理およびパワー・アンプがあります。そのため、各ドライバーは他のドライバーが扱う駆動信号から切り離され、相互変調歪とオーバードライブ問題が低減されます。
- ドライバー間の感度のばらつきを補正できます。
- 意図するパスバンド内のドライバー特性に関連した周波数および位相レスポンスの逸脱を補正できます。
高品質アクティブ・スピーカーのフラットな周波数レスポンスは、クロスオーバー・フィルターのレスポンス、パワー・アンプのレスポンス、スピーカー・エンクロージャ内のドライバーのレスポンスとを組み合わせた結果です。
アクティブ・アプローチを採用することで、さまざまに異なる室内環境に配置されたスピーカー・システム全体の周波数レスポンス調整と最適化を、高価な外部イコライザーを使用することなく実施できるようになります。結果として、よりシンプルで効率と信頼性に優れた一貫性のある正確なアクティブ・スピーカー・システムとなります。
フラットな軸上/軸外レスポンスをもたらすDCW™ (Directivity Control Waveguide)
Genelecが1983年に当時卵形エンクロージャに使用したDCW™(Directivity Control Waveguide)の開発は革命的なアプローチでした。GenelecのDCWテクノロジーは、その後30年以上にわたって開発と改良がなされ、直接放射型のマルチウェイ・モニターの性能を大幅に向上させています。
DCWテクノロジーは、放射されるウェーブフロントを制御し、指向性(分散)パターンを調整できるようにします。指向性が均一でスムーズなものになるよう、目標としたのは、放射角を制限し、逸脱する放射を低減することでした。結果として、全体的な周波数特性が極めてフラットになり、電力感度も均一になりました。 先進のDCWテクノロジーは、初期反射を最小限に抑え、コントロールの利いた幅広いリスニング・エリアを提供し、軸上でも軸外でも正確なサウンド再現を実現します。
初期反射を最小限に抑え、指向性を制御して一定にすることには、もうひとつの重要な利点があります。それは、室内反射空間の周波数のバランスが、モニターからのダイレクトな空間と同じになることです。結果として、モニタリング・システムの性能の室内の音響特性への依存度が下がります。
サウンド・イメージの幅や奥行きは、あらゆるリスニング環境にとって重要な要素ですが、軸上のリスニング環境だけでなく、軸外のリスニング環境にも重要です。これは、エンジニアだけでなく、リスニング空間にいるその他の人々にも関係します。なぜならこれは、大型のコントロール・ルームでよくあるケースだからです。
DCW™ テクノロジーの主な利点:
- より幅広い有効リスニング・エリアに対するフラットな軸上/軸外レスポンス
- 直接音の反射音に対する比率が向上、室内音響の色付けを低減
- ステレオとサウンド・イメージが向上
- ドライブ・ユニット感度が最大6 dBに向上
- システムの最大音圧レベルが向上
- ドライバー・ユニットの歪を低減
- キャビネット・エッジの回折を低減
- システム全体の歪を低減
ISS™ (Intelligent Signal Sensing)テクノロジーはスタンバイ・モードでの電力消費を低減
2013年初頭に導入されたGenelecのISS(Intelligent Signal Sensing)テクノロジーは、EUのErP指令とGenelec独自のサステナビリティ・ポリシーに基づいて開発されています。
ISS™ 回路は、スピーカーの信号入力を監視し、スピーカーが使用中かどうかを検出します。ISS回路により一定時間にわたって入力にオーディオが検出されない場合、ISS回路はスピーカーをスリープ状態に切り替えます。この場合、スピーカーの電力消費は0.5ワット未満になります。入力信号が検出されると、スピーカーの電源がすぐさまオンになります。基本的に、スピーカー・システムは作業が中断されるとすぐに節電状態に入ります。
また、各製品の背面には他のルーム・レスポンス・コントロールと並んで「ISS Disable」スイッチがあります。まず、スピーカーの電源スイッチが「ON」の場合、スピーカーのISS™ オートスタート機能(低消費電力のスリープ状態のオン/オフ)が有効になります。
ISS™ 機能が不要な場合、背面パネルの「ISS Disable」スイッチを「ON」位置に設定することで無効に切り替えることができます。この場合、モニターの電源のオン/オフはは電源スイッチでのみ切り替えることができます。
電源スイッチはモニターの電源を完全にオフにしてしまいますのでご注意ください。
MDE™ (Minimum Diffraction Enclosure)テクノロジーは色付けのないサウンド再現を実現
一般的な自立式スピーカーによくある問題に、フロント・バッフルの不連続性により回折が生じて、スピーカーの角が反射により二次的な音源のような役目を果たしてしまうことがあります。
自立式スピーカー・システムの周波数特性と電力感度のフラットさを改善するため、Genelecは、モニター・ドライバーの属性にマッチするよう最適化された極めて画期的なエンクロージャをデザインしました。このエンクロージャは、丸みを帯びたエッジ、ゆるやかなカーブを描くフロントとサイドが特徴です。周波数特性の卓越したフラットさの実現に加えて、このエンクロージャは最低限の回折で、音場イメージングの質も秀逸です。
これほどまでに滑らかで優雅な曲線を描くキャビネット表面を実現し、エンクロージャの外形寸法を縮小し、同時に低域の効率を向上させるよう内部容量を最大限に広げるため、Genelecは、アルミ・ダイキャスト製のキャビネットをデザインしました。アルミは軽量で硬く、振動の少ない構造にするのが簡単です。キャビネットの壁をかなり薄く作ることができるため、パワー・アンプにとって良好なEMCシールドであると同時に優れたヒートシンクにもなります。ダイキャストのボディはフロントとリアの2つのパーツから構成されており、保守が必要になった場合は簡単に分離できます。
スピーカーの指向性制御を高めるよう、DCW™ ウェーブガイドがMDE™ (Minimum Diffraction Enclosure:最小回折エンクロージャ)のアルミ製エンクロージャに統合されています。基本的に、定指向性の低域限はウェーブガイドのサイズにより決まるため、、表面が大きければ大きいほど制御は向上します。軸外放射が制御されているため、リスニング範囲は一貫したものになります。これは、マルチチャンネル・オーディオ・モニタリングにとって最も重要です。指向性を制御すれば、スピーカー近くの面からの一次反射も減り、異なる音響環境でも一貫性のあるオーディオ再生を提供できます。フロント・バッフル全体はゆるやかにカーブしており、音響に影響を与えないグリルはキャビネット外観の一部として他のさまざまな曲面と完全になじみます。
各トランデューサーはそれぞれ独自の最適化されたアンプにより駆動
電子音響クロスオーバーは、オーディオ信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれを独自のパワー・アンプに供給し、そこから特定の周波数帯域に最適化された専用のトランスデューサーに接続できるようにします。
典型的な2ウェイ・スピーカー・システムでは、アクティブ・クロスオーバーにはウーファーに1つ、ツイーターに1つの計2基のパワー・アンプが必要です。パワー・アンプはアクティブ・スピーカーのドライバーに直接接続されているため、パワー・アンプの負荷はシンプルかつ既知のものとなります。ドライバー専用の各パワー・アンプは、限られた周波数範囲のみ増幅すればよいため(パワー・アンプはアクティブ・クロスオーバーの後に置かれます)、設計も簡単です。
アクティブ・デザインにはいくつもの利点があります:
- パワー・アンプはスピーカーのドライバーに直接接続され、ドライバーのボイスコイル上のパワー・アンプのダンピングにより行われる制御を最大化し、ドライバーの電子的特性の動的変化を低減します。これにより、システムのトランジェント応答が向上します。
- パワー・アンプの出力要件を低減できます。パッシブ・クロスオーバー・フィルターのコンポーネント内でエネルギーが失われることがないため、スピーカー・システムの音響出力を下げることなく、アンプのパワー出力要件を大幅に(ケースにもよるが最大で半分まで)低減することができます。これにより、コストを下げつつ、音質とシステムの信頼性を高めることができます。
- アンプとドライバー・ユニットの間での損失がないため、最大限の音響効率を得ることができます。
- アクティブ・テクノロジーは、サウンド出力、サイズ、低周波数カットオフ性能の間で優れたバランスを実現します。
- すべてのスピーカーは調整済みシステムとして出荷されます(アンプ、クロスオーバー電子回路、エンクロージャ/ドライバー・システム)。
洗練されたドライブ・ユニット保護回路が安全な動作を提供
重大なオーディオ制作環境での作業では、モニタリング・システムがいつでも頼りになり確実に動作し続けるものであることが重要です。放送業界でGenelecがすばらしい成功を収めた大きな理由のひとつは、Genelec製品が持つ信頼性であり、その信頼性を支える重要な要素となっているのが、1978年から全製品に組み込まれている保護回路です。
保護回路は、信号レベルを検出することでドライバーの不具合を防ぎ、突発的なピークや高すぎるレベルが続く場合、自動的に信号レベルを下げます。もちろん、スピーカーの仕様範囲での作業時にこの機能が音質に影響を与えることは一切なく、不適切な入力信号によりスピーカーが破壊されてしまうことを防止するだけの機能です。
保護回路の機能と利点:
- 必要な場合(ドライバーのボイスコイルの温度が安全限界に達した場合など)に出力レベルを下げます。これにより、システムの信頼性が大幅に向上します。
- スピーカーとサブウーファー内に適切な保護回路設計を行うことにより、システムの出力レベルを最大限に高めることができます。
先進のレフポート・デザインで低域の周波数特性を拡張
Genelecが開放式(バスレフ)エンクロージャを選択したのは、1978年に発表されたGenelec初の製品S30にまでさかのぼります。ポートの性能は、卓越した低域のアーティキュレーションと精細度を提供し、ウーファーの低周波の伸びと音圧レベルのキャパシティを高める目的で、時間をかけて向上、洗練されてきました。
レフレックス・エンクロージャの放射には、ドライバーと開口部の両方が関係します。放射のほとんどはドライバーに由来するものですが、開口式エンクロージャの共鳴周波数では、ドライバー変位の振幅が小さく、放射の大半は開口部に由来します。
チューブ内の空気の速度を最小限に抑えるには、開口部の断面積が大きくなくてはなりません。これはつまり、開口チューブを長くする必要があることを意味し、設計上の大きな難点となります。
長くて曲がったチューブでは、気流が増え、重低音をストレスなく再生できます。レフレックス・チューブの終端はエンクロージャ背面に大きく広がる開口部で、ポート・ノイズを最小限に抑え、優れた低域のアーティキュレーションを提供します。
チューブの曲率も、可聴雑音、圧縮、歪が最小限に抑えられるよう入念に設計されています。チューブの内側端には、吸排気の可聴ノイズや空気の乱流を最小限に抑えるよう、抵抗を高めるための相応の処理を行っています。
適切なレフポート・デザインにより、ウーファーの変位を大幅に低減することも可能で、リニアな低域出力のキャパシティを向上させます。
あらゆるインスタレーションのニーズに合わせた多用途なマウント・オプション
完璧な音響設計、室内環境に合わせてスピーカーの動作を最適化する先進のオプションに加えて、Genelecスピーカーは、さまざまな用途で簡単に設置できるよう、幅広いマウント・オプションを提供しています。
Genelecの広範なアクセサリと、アルミ製エンクロージャ製品の背面にある取付用ネジ穴は、一般的なあらゆる状況に解決策を提供します。壁面や天井への取り付け用に、ダイキャスト製エンクロージャにはM6ネジ穴が組み込まれています。
また、一部のモデルは、頑丈なマイク・スタンドに固定させる3/8"ネジ穴をエンクロージャ底面に備えています。その他のより大型で重量のあるモデルにはM10ネジ穴があります。Genelec製品デザインの一部となっているIso-Podスタンドを取り付けるための専用のフロアスタンド・プレートもデザインされています。
このような特徴を備えたGenelcスピーカーは、プロフェッショナル・オーディオやスタジオの世界以外のさまざまな用途、たとえば店舗やインスタレーション・プロジェクト、ご家庭でも活躍します。
購入
- 4436A Smart IP ペンダント型設備/店舗向けスピーカー
- 5 m 調整用吊り下げワイヤー
- マグネット式グリルおよび背面カバー
- マグネット式ロゴ・バッジ
- オペレーティング・マニュアル
お問い合わせ
モニター・スピーカーのセットアップ
導入事例 | 設備/店舗音響
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