コンパクトなF Oneアクティブ・サブウーファーは、低域パフォーマンスの拡張/コントロールをどんな空間や内装にも溶け込む美しいデザインで実現します。
洗練されたパフォーマンス
クリアさと正確な低域再現において、Genelecサブウーファーに勝るものはありません。F Oneは35 Hzまでの低域周波数を、SPLに関わらず超低歪みで再現します。内蔵の室内特性コントロールとベース・マネージメントにより、お使いのシステムを設置環境に応じて正確に調整します。サブウーファーが低域を担うことで、メイン・スピーカーはその他の周波数スペクトルにパフォーマンスをフォーカスできるのも利点です。
究極のハブ
新たにアップグレードされたF Oneには、アナログ入力に加え同軸および光デジタル入力を備えます。また自動入力検出、幅広いリモート・コントロール・オプションなど様々な機能を搭載。F Oneは、ホーム・オーディオ・システムの究極のハブとして機能します。システムの再生レベルはワイヤレス・ボリューム・コントロールで変更できます。また赤外線リモコン・コマンドの学習機能や、有線によるボリューム・コントロール(オプション)もサポートします。
F One (B) アクティブ・サブウーファー
技術仕様
システム仕様
周波数特性
低域カットオフ -6dB
35 Hz
高域カットオフ -6dB
85 Hz
音圧レベル
最大音圧出力 40~85 Hz を平均した短期正弦波最大音圧出力、軸上、半空間、1 m
≥100 dB
残留ノイズ
残留ノイズ 半空間、軸上、1 m(A特性)
≤15 dB
質量
質量5.6 kg (12.3 lb)
サイズ
高さ
251 mm
幅
305 mm
奥行き
305 mm
エンクロージャ
エンクロージャ素材
ダイキャスト・アルミニウム
ドライバー
ドライバー・タイプ
コーン
防磁シールド
直径
165 mm
高調波歪み
アンプ部
アンプ
40 W クラスD
メイン電圧
100−240VAC 50/60Hz
消費電力
ISS稼働時
≤0.5 W
アイドル時
≤7 W
最大出力時
70 W
信号処理部
接続端子
入力 オプティカルToslink入力 x 1
入力 コアキシャルRCA入力 75 Ohm x 1
入力 φ3.5mmステレオミニ・ジャック(メス) x 1
入力 x 3 アナログRCA入力 (L、R、LFE) x 3
出力 x 2 2アナログRCA出力 (L、R) x 2
詳細な技術仕様はオペレーティングマニュアルをご覧ください。
主要な技術 ※アイコンのクリックで詳細を表示
アクティブ・クロスオーバー
べース・マネジメント・システム
ISS™ テクノロジー
最適化されたアンプ
保護回路
ルーム・レスポンス補正
信号レベルが低い場合に動作するアクティブ・クロスオーバー
電子音響クロスオーバーは、オーディオ信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれを独自のパワー・アンプに供給し、そこから特定の周波数帯域に最適化された専用のトランスデューサーに接続できるようにします。
アクティブ・クロスオーバーにはデジタルとアナログがあります。Genelecのデジタル・アクティブ・クロスオーバーには、ドライバー保護、ディレイ、イコライゼーションといった付加的な信号処理が含まれています。
Genelecのアナログ・アクティブ・クロスオーバー・フィルターには、パワー・アンプの入力に適した低い信号レベルで動作する電子部品が使用されています。これは、パワー・アンプ出力の高い信号レベルで動作し、強い電流や場合によっては高い電圧を扱わなくてはならないパッシブ・クロスオーバーとは対照的です。
典型的な2ウェイ・システムでは、アクティブ・クロスオーバーにはウーファーに1つ、ツイーターに1つの計2基のパワー・アンプが必要です。
アクティブ・クロスオーバー・デザインにはいくつもの利点があります。
- 周波数特性がドライバーの電気的特性や駆動レベルの動的変化の影響を受けなくなります。
- 使用している特定のドライバーに対して各出力周波数特性を微調整する柔軟性と精度が高まります。
- 各ドライバーには専用の信号処理およびパワー・アンプがあります。そのため、各ドライバーは他のドライバーが扱う駆動信号から切り離され、相互変調歪とオーバードライブ問題が低減されます。
- ドライバー間の感度のばらつきを補正できます。
- 意図するパスバンド内のドライバー特性に関連した周波数および位相レスポンスの逸脱を補正できます。
- 高品質アクティブ・スピーカーのフラットな周波数レスポンスは、クロスオーバー・フィルターのレスポンス、パワー・アンプのレスポンス、スピーカー・エンクロージャ内のドライバーのレスポンスとを組み合わせた結果です。
アクティブ・アプローチを採用することで、さまざまに異なる室内環境に配置されたスピーカー・システム全体の周波数レスポンス調整と最適化を、高価な外部イコライザーを使用することなく実施できるようになります。結果として、よりシンプルで効率と信頼性に優れた一貫性のある正確なアクティブ・スピーカー・システムとなります。
ベース・マネジメント・システムはマルチチャンネルの低域成分を扱います。
ベース・マネジメントの原理は、メイン・チャンネルとLFE(Low Frequency Effect)チャンネルの低域成分をメイン・システム・スピーカーや1台以上のサブウーファーに割り当てて再生されるようオーディオ信号の伝送先をコントロールします。
ステレオ再生では、20 Hz〜20 kHzの信号を再生する必要があります。大型のマルチウェイ・モニタリング・システムは、このような広帯域を均等に再生します。マルチチャンネル・オーディオの場合、業務用のシステムも民生用のシステムも各チャンネルから20 Hz〜20 kHzのオーディオを再生可能にする必要があります。これを実現する為に、サブウーファーとクロスオーバーを連動させる必要があります。
ベース・マネジメント・システムは、アナログ電子回路またはソフトウェア・ベースのフィルタリングを用いて、メイン・チャンネルの低域成分を1台以上のサブウーファーにルーティングします。
LFE専用チャンネルは、LFEチャンネルとして使用されているサブウーファーからモニターすることも、他のメイン・チャンネルの低域に追加することもできます。 全チャンネルの全オーディオ帯域を正確にモニタリングできるようにすることが、ベース・マネジメント・システムの基本的なあるべき姿です。
以下に、ベース・マネジメントの特長を挙げます:
- サブウーファーが、システムの周波数特性を可聴範囲の下限まで広げます。
- 低域を再生しないときに、より高い最大音圧レベルを可能にします。
- 適切なサブウーファー配置により低域再生を最適化し、モニター配置の自由度が高まります。
- サブウーファーの出力は、モニターに合わせてレベルと位相が調整され、低域は19 Hzまで、クロスオーバー・ポイントを含めてフラットで正確な再生が可能となります。
- 音源の種類に合わせて正確な再生が出来るように、LFEチャンネルの出力レベルをメイン・チャンネルに対して0または+10 dBのいずれかに切り替えることができます。
- サブウーファーのバイパス機能を用いて、サブウーファーがモニタリング・システムに与える影響を確かめることができます。
ISS™ (Intelligent Signal Sensing)テクノロジーはスタンバイ・モードでの電力消費を低減します。
2013年初頭に導入されたGenelecのISS(Intelligent Signal Sensing)テクノロジーは、EUのErP指令とGenelec独自のサステナビリティ・ポリシーに基づいて開発されています。
ISS™ 回路は、スピーカーの信号入力を監視し、スピーカーが使用中かどうかを検出します。ISS回路により一定時間にわたって入力にオーディオが検出されない場合、ISS回路はスピーカーをスリープ状態に切り替えます。この場合、スピーカーの電力消費は0.5ワット未満になります。入力信号が検出されると、スピーカーの電源がすぐさまオンになります。基本的に、スピーカー・システムは作業が中断されるとすぐに節電状態に入ります。
また、各製品の背面には他のルーム・レスポンス・コントロールと並んで「ISS Disable」スイッチがあります。まず、スピーカーの電源スイッチが「ON」の場合、スピーカーのISS™ オートスタート機能(低消費電力のスリープ状態のオン/オフ)が有効になります。
ISS™ 機能が不要な場合、背面パネルの「ISS Disable」スイッチを「ON」位置に設定することで無効に切り替えることができます。この場合、モニターの電源のオン/オフはは電源スイッチでのみ切り替えることができます。
電源スイッチはモニターの電源を完全にオフにしてしまいますのでご注意ください。
各トランデューサーはそれぞれ独自の最適化されたアンプにより駆動されます。
電子音響クロスオーバーは、オーディオ信号を複数の周波数帯域に分割し、それぞれを独自のパワー・アンプに供給し、そこから特定の周波数帯域に最適化された専用のトランスデューサーに接続できるようにします。
典型的な2ウェイ・スピーカー・システムでは、アクティブ・クロスオーバーにはウーファーに1つ、ツイーターに1つの計2基のパワー・アンプが必要です。パワー・アンプはアクティブ・スピーカーのドライバーに直接接続されているため、パワー・アンプの負荷はシンプルかつ既知のものとなります。ドライバー専用の各パワー・アンプは、限られた周波数範囲のみ増幅すればよいため(パワー・アンプはアクティブ・クロスオーバーの後に置かれます)、設計も簡単です。
アクティブ・デザインにはいくつもの利点があります。
- パワー・アンプはスピーカーのドライバーに直接接続され、ドライバーのボイスコイル上のパワー・アンプのダンピングにより行われる制御を最大化し、ドライバーの電子的特性の動的変化を低減します。これにより、システムのトランジェント応答が向上します。
- パワー・アンプの出力要件を低減できます。パッシブ・クロスオーバー・フィルターのコンポーネント内でエネルギーが失われることがないため、スピーカー・システムの音響出力を下げることなく、アンプのパワー出力要件を大幅に(ケースにもよるが最大で半分まで)低減することができます。これにより、コストを下げつつ、音質とシステムの信頼性を高めることができます。
- アンプとドライバー・ユニットの間での損失がないため、最大限の音響効率を得ることができます。
- アクティブ・テクノロジーは、サウンド出力、サイズ、低周波数カットオフ性能の間で優れたバランスを実現します。
- すべてのスピーカーは調整済みシステムとして出荷されます(アンプ、クロスオーバー電子回路、エンクロージャ/ドライバー・システム)。
洗練されたドライブ・ユニット保護回路が安全な動作を提供
重大なオーディオ制作環境での作業では、モニタリング・システムがいつでも頼りになり確実に動作し続けるものであることが重要です。放送業界でGenelecがすばらしい成功を収めた大きな理由のひとつは、Genelec製品が持つ信頼性であり、その信頼性を支える重要な要素となっているのが、1978年から全製品に組み込まれている保護回路です。
保護回路は、信号レベルを検出することでドライバーの不具合を防ぎ、突発的なピークや高すぎるレベルが続く場合、自動的に信号レベルを下げます。もちろん、スピーカーの仕様範囲での作業時にこの機能が音質に影響を与えることは一切なく、不適切な入力信号によりスピーカーが破壊されてしまうことを防止するだけの機能です。
保護回路の機能と利点:
- 必要な場合(ドライバーのボイスコイルの温度が安全限界に達した場合など)に出力レベルを下げます。これにより、システムの信頼性が大幅に向上します。
- スピーカーとサブウーファー内に適切な保護回路設計を行うことにより、システムの出力レベルを最大限に高めることができます。
正確なルーム・レスポンス補正で、室内のパフォーマンスを最適化
室内音響とスピーカーからの放射との間の相互作用は複雑です。たとえば、反響する部屋に対して吸音処理された部屋、または壁際への配置に対して壁から離れたスタンド上への配置といったように、部屋によってモニターのレスポンスは異なります。
Genelecのスピーカー・システムは、すべて室内の影響を補正してリスニング・ポジションでフラットな周波数特性が得られるようルーム・レスポンス調整が可能になっています。
アナログ・システム
Genelecのアナログ・スピーカー・システムは多様なルーム・レスポンス・コントロールを提供します。それには次のようなものがあります(モデルにより異なります)。
- ベース・ロールオフとベース・チルト
- トレブル・チルトとトレブル・ロールオフ
- ベース・レベル
- ミッドレンジ・レベル
- トレブル・レベル
- デスクトップ・コントロール
低域では、主要なコントロールが2つあります。シェルビング・フィルターとして機能するベース・チルト・コントロールと、さまざまな設置環境でシステムの低域と重低域のレスポンスを最適化できるベース・ロールオフ・コントロールです。大型のシステムでは、ベース、ミッドレンジ、トレブルの各レベル・コントロールが用意されています。これらのコントロールにより、さまざまなパス・バンド間の相対バランスを最適化できます。
各スピーカーの操作マニュアルとデータシートには、各種設置環境に対するルーム・レスポンス・コントロールの推奨設定のリストが記載されています。これらは長年にわたる実践からの経験とさまざまな音響環境の計測により導き出されたものです。
SAM™ (Smart Active Monitor)システム
GenelecのSAMシステムは、総合的かつソリューション指向でありインテリジェントにネットワーク化された製品群を提供しており、すべてにGLM™ (Genelec Loudspeaker Manager)ソフトウェアと自動キャリブレーション・システムAutoCal™ が搭載されています。
Genelec AutoCalは、GLMコントロール・ネットワーク上の全モニターの測定、分析、調整を完全自動で行う業界初の統合プロセスを提供します。このシステムは、リスニング・エリア内のレスポンスを測定し、それに基づく補正を低域から中低域に適用して、室内音響の影響やさまざまなリスニング・ポジション間の差を最小限に抑えます。AutoCalは、相対レベル、距離による遅延、ネットワーク上の全サブウーファーのクロスオーバーの適正化(AutoPhase)などを調整します。
Acoustic Response Editorは、各モニターについて測定したレスポンス、フィルター補正、システム・レスポンスの正確なグラフィカル表示と音響設定の手動コントロールを提供します。