GLM 5がモニター・コントロールを次のステージへ - 最新アルゴリズムや電源マネージメントなど、強力機能を搭載
株式会社ジェネレックジャパン(代表取締役:村井幹司、本社:東京都港区)は、フィンランドのスピーカー・ブランド、Genelecが開発するSAM™(Smart Active Montor)シリーズ・スピーカーのセットアップ/キャリブレーション/コントロールを一括して行うことのできるマネージメント・ソフトウェア「GLM™(Genelec Loudspeaker Manager)」の最新バージョンとなる「GLM 5」の提供を開始します。
9320Aと合わさることで、「真のモニター・コントローラー」へ
Genelecが提唱するオーディオ・モニタリングのエコシステム、「UNIO(ユニオ)」の中心となるべく開発されたGLM 5は、前バージョンからさらに大きな進化を遂げています。スピーディかつ高精度なキャリブレーションをはじめとした主要な機能はもちろん、接続しているSAM™システムの電源マネージメント機能の強化によるさらなる省エネ運用を可能とするほか、グラフィック・ユーザー・インターフェースの見直しによる操作性と聴覚への安全性の向上、お使いの製品を最新の状態に保つファームウェアの管理性能の向上など、さまざまな新機能を実現。さらに洗練されたモニター・コントロール機能を備えたGLM 5は、本日、同時に発表しました「9320A SAM™リファレンス・コントローラー」を組み合わせることで、物理的かつ直感的に操作を行うことのできる真の意味でのモニター・コントローラーとして強力に機能します。
GLMソフトウェアは、高精度のキャリブレーションと優れたシステム・コントロールにより、システムがリスニング・ルームにおいて受ける音響的な悪影響を最小限に抑え、どんな環境でもニュートラルで正確なオーディオ再生をユーザーに提供します。さらに現在はGRADE(Genelec Room Acoustic Data Evaluation)レポート機能も追加され、これにより部屋の音響特性を把握し、改善を手助けするための詳細な分析を行うことができます。
詳細はジェネレックジャパンまでお問い合わせください。
■「GLM 5の主な新機能
9320A SAM™リファレンス・コントローラーとの強力な連携
直感的かつ物理的に、GLMの主要機能へのアクセスが可能に
GLM 5は、新たに登場する9320A SAM™リファレンス・コントローラーとの連携により、SAMシステムで構成されたオーディオ・モニタリング・システムを、ステレオからイマーシブまで物理的に、かつ直感的に操作できるモニター・コントローラーとして強力に機能します。Genelecのスピーカーと同じくフィンランドを代表する工業デザイナー、ハッリ・コスキネンと共同でデザインされた9320Aは、GLM 5のメイン画面を踏襲したユーザー・インターフェースを備えており、バックグラウンドでGLM 5が動いている場合でもグループ切り替えやMute / Dimなど目的の機能を迷うことなくコントロールすることができます。また、適度なトルクが確保されたボリューム・ノブでの確実なレベル・コントロールも可能としているほか、付属する本社工場でひとつひとつ校正されたマイクロホンを使用することで、スピーディかつ高精度なキャリブレーション機能にアクセスできることも特徴です。
また、GLM 5と9320Aは、Aural ID™とも強力に連携。Genelecが提唱するエコシステム「UNIO」の中核として、オーディオ・モニタリングを次のステージへと導きます。
※Aural IDの詳細は近日発表予定
さらに高精度に、さらに高速になったオート・キャリブレーション機能
GLMの基幹となる強力なオート・キャリブレーション機能は、GLM 5でさらなる進化を遂げました。最新のキャリブレーション・アルゴリズムであるAutoCal 2と、新バージョンとなったWooferCal 2によって、これまで以上に高精度かつ高速な処理を実現しています。
より高度な制御を実現した各種電源マネージメント機能
消費電力を効率的に節約すると共に柔軟な運用が可能
GLM 5では、新たにメイン画面右上に電源ボタンを追加。これまではメニューバーから操作していた電源マネージメントを簡単に行うことが可能とし、最大80台以上ものスピーカーをワンクリックで電源オン/オフできます。また、GLMソフトウェア使用時でも、GenelecのISS(Intelligent Signal Sensing)機能によるモニター・スピーカーの自動スタンバイ・モードにも対応。音声が入力されるかGLM 5の電源ボタンをクリックすると動作復帰します。さらに、新たに「グループモニター オフ(Shut Down Group Off Monitors)」機能を実装。グループ内で使用していないモニター・スピーカーの電源を、切り替えと共に自動的にオフにすることも可能になりました。これらの機能は消費電力をより抑えると同時に、柔軟なシステム運用を実現します。
ユーザーと共に育つ、頼れるマイページ「MyGenelec」と連携
GLM 5は、Genelecの新しいマイページとなる「MyGenelec」と強力に連携しています。MyGenelecでは、測定したキャリブレーション・データのアップロードやダウンロードはもちろん、測定結果をより詳細に把握することができるGRADEレポートの入手/閲覧も可能。加えて接続されたモニター・スピーカーのシリアルを自動でMyGenelecに仮登録する機能も備え、製品登録の際にかかる手間を短縮しています。この強力な連携によりGLMは、包括的なユーザー体験をサポートするスピーカー・マネージメント・ソフトウェアへと進化しています。なお、MyGenelecへのログインも、GLM 5のメイン画面右上のアイコンからスピーディに行うことが可能です。
各種コントロール/ファームウェアの見直しで
より安全なオーディオ・モニタリングを可能に
ハニカム構造によって直感的な操作を可能としていたGLM 4の完成度をさらに高めるべく、GLM 5では各種グラフィック・ユーザー・インターフェースの操作を見直しさらに向上を果たしました。その中でも代表的なのは、モニタリング時の音量に関わる部分。GLM アダプターの最新ファームウェアを適用することで、起動時の音量を設定できるようになったほか、マスター・レベル・フェーダーは、マウスでドラッグしてスライドする方式に変更。また、Mute / Dimの設定はグループを切り替えても維持されるように変更し、意図しないレベル変化を防止します。これにより、耳とってより安全な環境でのオーディオ・モニタリングを可能とします。
サブウーファーにおいて、LFEチャンネル・ゲインを個別に調整可能
昨今はオーディオ・モニタリングに複数のサブウーファーを使用するケースが多くなっていますが、GLM 5では、LFEチャンネルに対するゲインを独立に調整できる機能が追加され、ベース・マネージメント用の信号ゲインを維持しながら、複数のサブウーファーで再生されるLFE信号の再生レベルを調整することが可能となります。これにより、サブウーファーを使用した幅広いシステム構成に対応することができます。
■「GLM(Genelec Loudspeaker Manager)の特徴
直感的操作でスピーディかつ高精度な測定が可能
設置空間にスピーカーを最適化させる、強力なオート・キャリブレーション機能
GLM 5は、SAMおよびサブウーファーに内蔵される最新のDSP回路と密接に連携し、モニター環境の包括的な管理を直感的な操作性で実現するモニター・コントローラーであると同時に、プロフェッショナルなキャリブレーション機能を備えた、総合的なスピーカー・マネージメント・ソフトウェアです。
同じモニターを使用しても、作業空間が異なればリスニング・ルームの影響で再生音のバランスは大きく変化します。この問題を解決するため、GLMに内包されるGenelec独自のキャリブレーション・アルゴリズムAutoCal 2が各モニターのレベル、ディレイ、ルーム・レスポンスのイコライジングを、AutoPhaseがサブウーファーのクロスオーバーの位相を瞬時に最適化し、フラットな周波数レスポンスとニュートラルなリスニング体験を全てのユーザーに提供します。さらに、オート・キャリブレーションで最適化されたサウンドは、GLMソフトウェアに搭載されるさまざまなツールを使用して自分好みに調整することも可能です。
なお、測定にかかる時間はステレオでわずか数十秒。この処理速度の速さは、スピーカーのセッティングを追い込む際のトライ&エラーにも大きな力を発揮します。
強力なキャリブレーション・アルゴリズム AutoPhaseと
全12段階で設定できるベース・マネージメント
システムにサブウーファーを加えることは、低域の増強だけではなくメイン・スピーカーのヘッドルー厶を確保し、より適切なドライバーの動作を可能とするなど、さまざまなメリットをもたらします。GLMには、サブウーファーをセッティンングする際に大きな力を発揮するアルゴリズム、AutoPhaseを搭載。正確なオーディオ・モニタリング環境を実現するために重要となるサブウーファーの位相調整を、測定することで適切な値に自動で設定します。
また、ベース・マネージメントのクロスオーバーはFull Bandを含む50〜100Hzまでの12段階で設定可能。スピーカーの設置状況によって発生する特定の帯域のディップを改善する際にも有効に機能します。
ひとつひとつ、フィンランド・イーサルミの本社工場で校正された
マイクロホンにて正確なキャリブレーションを可能に。
GLMで使用するGLM Kit、もしくは9320Aに同梱される測定用マイクロホンは、ひとつひとつが本社工場でキャリブレーションされた状態でユーザーのもとに届けられます。GLMでは、シリアル単位で管理された測定用マイクロホンの特性を考慮した上でのキャリブレーションを実施。より信頼性の高い測定結果を元に、スピーカーを設置環境に最適化します。
ステレオからイマーシブ、超至近距離(ウルトラ・ニアフィールド)まで
あらゆるシステムに対応する柔軟性と拡張性
GLM 5は、ステレオから大規模なイマーシブ・セットアップ、コンパクトかつ超至近距離(ウルトラ・ニアフィールド)のシステムにまで柔軟に対応。また、グループ機能を使うことで、複数のモニターおよびサブウーファーのグループ管理が容易に。ステレオ2chと7.1.4イマーシブなど、複数のレイアウトの作成およびキャリブレーションを簡単に行うことができ、さらにそれらを瞬時に切り替えることも可能です。
また、ハッリ・コスキネンと共同開発による、ハニカム・デザインを採用したグラフィック・ユーザー・インターフェースは、いかなるシステムの構成であっても、直感的な操作を行うことができます。
ススピーカーが設置された室内の音響を詳細に分析
GRADE(Genelec Room Acoustic Data Evaluation)レポート機能
強力なオート・キャリブレーション機能を持つGLMは、測定データを瞬時に分析し、室内音響についての具体的な考察と解決法を提案するGRADEレポート機能を備えています。モニタリング環境を簡単に改善することのできるアドバイスはもちろん、音響処理の微調整、モニターとリスニング・ポジションの位置調整、ベース・マネージメントの最適化、ITU-R BS.1116勧告への準拠の確認など、プロフェッショナルな音響エンジニアにも有用なデータをGRADEレポートから得ることができます。
GRADEレポートは12回まで無償で入手することができます。GLMのスピーディな処理速度とGRADEレポートは、リスニング・ルー厶におけるスピーカーの理想的なセッティングを導き出すための有益なツールとなる、真の意味でのキャリブレーションを皆様へお届けします。
■詳細ページURL
www.genelec.jp/glm/
■システム要件
Windows 10 – 11 (64bit)、macOS 10.13 – 14.0.x
※ GLM 5.1に関する詳細は、リリースノートをご参照ください。
■GLMの入手方法
GLM 5.1の ソフトウェア・ダウンロードおよび GLM オペレーティング・マニュアルは、MyGenelecよりダウンロードただけます。
MyGenelec へのアクセスおよび各種ファイルのダウンロードには、無料のユーザー・アカウントの作成、および簡単な個人情報の登録が必要となります。 アカウント作成後、 MyGenelec にログインし、「ソフトウェア」タブから「GLM」にアクセスしてください。MyGenelecへのアカウント作成方法、日本語メニューの表示方法は、をご参照ください。
※ GLMソフトウェアの使用には、GenelecのSAMおよびSAMサブウーファーと、測定用マイクロホンが付属する>GLM Kit(8300-601)または9320A SAMリファレンス・コントローラーが必要です。GLM Kitおよび9320Aは、付属のUSBケーブルでMacまたはWindows PCと、LANケーブル(各モニターに付属)でお使いのモニターに接続して使用します。
■Genelecについて
Genelecのミッションはサウンドをできるだけ忠実に再現することで、お客様の夢を叶える手助けをすることです。Genelecは1978年以来、高品質のスタジオ・モニターおよびアクティブ・スピーカーを開発し続けております。他の追随を許さないGenelecの研究開発への取り組みは、数々の業界初となる製品を生み出し、アクティブ・モニターで業界を牽引する存在として活躍しています。株式会社ジェネレックジャパンは、日本のお客様に対するサービスとサポートをさらに強化し、Genelecブランドおよび革新的技術を皆様にご紹介しています。
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■本プレスリリースに関するお問い合わせ
株式会社ジェネレックジャパン | マーケケティング〒107-0052 東京都港区赤坂2-22-21 email : press@genelec.jp